「頬にそよ風、髪に木漏れ日」

 感想文書く程ではない。BLで感想文なんて滅多に書かない。でも、一応少しだけ。もしも「しっかりした、普通に読める感じのBLってない?」「読み応えのある感じのBLってない?」とか聞かれたら(まずそんなこと聞かれない)(どんなシチュエーションだ)、私は断然この「メス花」を推します。「ミスポリ」も推すけど、あれは人を選ぶ。
 メス花は、何度か言ってる気がしますが、「現実味」がある。実際に近くにいた方をモデルに…とか言っておられたから、余計なんでしょうが。「生々しい」というのとは違って「現実味」。あり得るだろうな…と思うわけです。「なんでもあり」とか「ファンタジー」なBLとは一線を画す、そーゆー作品です。ちゃんと生きてる感じがする…ていうか。
 一緒に留学なんてしちゃって、親にも認められて、結婚なんてしちゃって、派閥争いも乗り越えて、お互い支え合いながら医者としてがんばっている二人。……「あ、もうコレ、大丈夫だ」と思っていたのですが(前回でラストでもおかしくなかった)、まだ続いてたんですね。嬉しいけどね。でも、なんも心配しない。もう「末永く幸せに暮らしました」でもOK。そこを、普通に書いてしまうのが凄い。だからこそ「現実味」あふれてるんですよね。まぁ好きなんで、ずっと続いたら嬉しいです。というか、クールビューティー楢崎…こっちから読んでいたら確実に好きになれたのに、うっかり「茨木さんと京橋くん」から読んだもんだから、あわあわあわあわ…な感じ。いや、これはまだ楢崎さんがまたクールビューティーだった頃であって、まだそのマンションには大型わんこはいなくて……。でも、近くに篤臣達が暮らしてんなら、ちょっと面白いですね。

 ところで、コレ、ドラマCD……鈴村さんが篤臣なんですね……。はー……買いませんけどねー……凄いねー……さすが最下層。でも鈴村さんで一番素の声に近いのはDXな気がしてなりません。

頬にそよ風、髪に木洩れ日―右手にメス、左手に花束6―(二見シャレード文庫)

頬にそよ風、髪に木洩れ日―右手にメス、左手に花束6―(二見シャレード文庫)