紅玉いづき『雪蟷螂』
人喰い3部作。最終話。
泣けるのを期待していましたが、特に今回は泣けなかった。
というところで、はた、と泣けるのを期待していた自分に申し訳なさを感じました。
なんというか、「それだけ」を期待していた。
でもそういう読者は多いと思うのね、前回と前々回と結構泣けたから、今回も…!!と。で、勝手に失望するの。
もっと泣けるのが読みたいよ、と。
コレ、乙一さんと同じタイプの方じゃないかなー…と思ってしまいました。
書きたいことって、実は「切なさ」ではないんじゃないかなーと。
それも一端だけど、そこだけに焦点を合わせてはいけないのかなーと。
物語ではなく、読者と作者の関係について深く考えてしまいました。
多分次の作品も買うとは思うのですが、大きく路線を変更してびっくりさせてほしい面もあります。望まれているものではなく、書きたいものを書いてほしいかなー…。
ちなみに物語は美しい愛の話です。
雪蟷螂という設定はとても絵的で、美しい。
命を賭ける程の愛の形が少しだけ描かれています。
- 作者: 紅玉いづき,岩城拓郎
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/02/01
- メディア: 文庫
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