殊能将之『キマイラの新しい城』

 なんだか、禁じ手な気がします。まぁ前からこのシリーズはたまに「おいおい、ソレって設定としてどうなんだ?」な所がありましたけど。うん、好ましいのはそれが「設定」なだけで、「トリック」なわけではないという所。今回は中世ヨーロッパの騎士?の亡霊?が取り憑いた社長さんのお話が「自分の死の原因を究明してほしい」と石動さんに頼む話でした。文章中でも書かれていますが、「そんなんなんだってアリじゃないか。他に見てる人がいないんだから」と思うのですが、まぁフェアに解決されてました。石動さんが凄いのではなく、今回は明らかに水城さんのお手柄だと思うのですが……。

キマイラの新しい城 (講談社ノベルス)

キマイラの新しい城 (講談社ノベルス)