リリー・フランキー『東京タワー』
有名作、人気作をようやく借りて読み切りました。成る程、泣けました。ノンフィクションだからこそ、かな?作り上げた話ならもうちょっとうざいくらい泣けたと思うんで、ちょうど良い塩梅でした。
ただ、どうしても、オダジョーと樹木希林が頭に浮かんできます。映像の力ってすごい。そろそろ忘れたと思ったのにな。でも逆にいえば、内容知ってるのに泣けるのがスゴイってことです。文章が真摯であるからでしょう。
しかし私が評価したのは、オカンとボクの温かな関係でも、オカンの優しさでもなくて、リリーさんのふとみせる人生論めいたコトバでした。特に「人間はあたりまえのしあわせが手に入らない時に祈るのだろう」というカンジの文句が最初の方にあって、ちょびっと考えました。何をって、不幸な私のキャラ達を。
願ったのは、彼が心から笑える日々。
夢見たのは、彼が穏やかに眠れる日々。
ただ、それだけ。
「その傍らに自分はいなくていい」という寂しい人の祈りのカタチについて。
あ、読者感想文じゃなくなるんでこの話はこのへんでやめときます。
とりあえず後悔しない生き方をしたいものだと強く思いました。
- 作者: リリー・フランキー
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2005/06/28
- メディア: 単行本
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