リリー・フランキー『東京タワー』

有名作、人気作をようやく借りて読み切りました。成る程、泣けました。ノンフィクションだからこそ、かな?作り上げた話ならもうちょっとうざいくらい泣けたと思うんで、ちょうど良い塩梅でした。



ただ、どうしても、オダジョー樹木希林が頭に浮かんできます。映像の力ってすごい。そろそろ忘れたと思ったのにな。でも逆にいえば、内容知ってるのに泣けるのがスゴイってことです。文章が真摯であるからでしょう。



しかし私が評価したのは、オカンとボクの温かな関係でも、オカンの優しさでもなくて、リリーさんのふとみせる人生論めいたコトバでした。特に「人間はあたりまえのしあわせが手に入らない時に祈るのだろう」というカンジの文句が最初の方にあって、ちょびっと考えました。何をって、不幸な私のキャラ達を。



願ったのは、彼が心から笑える日々。

夢見たのは、彼が穏やかに眠れる日々。



ただ、それだけ。



「その傍らに自分はいなくていい」という寂しい人の祈りのカタチについて。



あ、読者感想文じゃなくなるんでこの話はこのへんでやめときます。



とりあえず後悔しない生き方をしたいものだと強く思いました。



東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~