西尾維新『真本格魔法少女りすか』

 ではでは、感想文です。今日はすくなめ。
西尾維新『真本格魔法少女りすか』(講談社ノベルス
 面白かったです。でもこれまた…色の違う作品ですね。小学生が小学生らしくないし、ある意味一番最強な主人公かな、と思いました。こんなに辛辣で、どうしようもない子を読んだのは久々かもしれません。

 しかしそのタイトルの示すように魔法少女の話で「きゃぴー」というピンク系なパッションな、どこまでもオタク路線な小説かと思っていたらば、どっこい、魔法というものが、現実に上手い具合にとけ込んでいて、狭義の「ファンタジー」には属さない。寧ろ、ミステリ。超能力系ミステリとかあると思うのですが(西澤さんとかのね)、それと似た感じ。魔法というものがあるから出来ることももちろんあるんですが、そうじゃない部分で驚かされたものが多かったです。かといってミステリ?のトリックは簡単に見破れましたが。

 大人りすかがかっこよくて素敵です。でも、続きを読みたいかと言うと、そうでもないかな? 子供が頑張る話は好きですが、苦しむ話は好きではありません。なんとなーく、大きな話の流れが読めるので…。

 とりあえず、私は戯言シリーズが一番好きだな、と分かりました。

新本格魔法少女りすか (講談社ノベルズ)

新本格魔法少女りすか (講談社ノベルズ)