人でなしな賢人

 樹とメールでやりとり。まだ完全に書き始めてもいない「冬青」について、詳しい?質問をされると困ります。ただ、「どっちが声低いの?」とか言われてもですね……。作者そこまでまだ考えてねぇっての。多分、感じ方の違いなんですよね。必ず何か音楽をかけてる樹と、とにかく無音が好きな私との。樹の読み方は、きっと音重視なんだろうと思います。声とか。うん、よく考えたらいつもキャラの声について言及されている気がします。「声が聞こえて…」という状態になったら、もうノリノリで描ける証拠なんですけど。「冬青」は、どうも静かです。冬の雪で、曇天で、音なんてない…全体的なことを言うと、冬青はそんな雰囲気なんです。「青」についても書かないといけないですけど。でも、一部分を除くとすきっとさわやかな感じは皆無です。「それを純愛とか呼んでたらあかんよね…」というのは、この前の日曜日に交わした会話でした。ところで、まだ書き始めてもいないのに、「でも人非人はじーちゃんの方」というコメントに対して「そりゃそうだろう」と平然と返してきた樹には、正直驚きました。え……私、主役に対してそんな酷いコメントしてましたっけ? でも、私の中ではどんどん非道な人間になってきますけどねー…。穂積の良い所は、澄生には優しい所です。澄生のいい所は、穂積にも厳しい所です(逆を言えば、穂積は澄生しか見えてなくて、澄生はそれでも穂積を一番にしない…と)。自分が優しい風貌で優しい言い方をできるのを知っていた上で、酷いことが言える…ヤなキャラクターを書きたいのです。……当初は優しいだけの医師だったのに、どこでどう私の中でひねくれていったんでしょう…。

 白夜行見ました。いや〜、どんどん暗くなってきますねー。すげぇです。もっともっと、原作はどろどろしているらしいので、今後が楽しみです。