乙一『銃とチョコレート』(講談社ミステリーランド)

 面白かったけど……黒い。児童文学としてはいかがなものか…。賛否両論ありそうな話でした。すかっとするのに、すかっとしない…みたいな。このドロドロした感じが乙一さんの内面ほ表している気がしてなりませんでした。それともなにかい、純真な子供には大人の黒さ、世間の辛さを見せておくべきだという示唆ですか?

 夢のある終わり方をしていてくれたので「よし」としますが、私はできれば「名探偵」も「怪盗」も素敵な人間であってほしいと思うわけです。裏でつながってる…とかならね、まだいいんですけど(笑)そういう話なら書いてほしかったな、是非に。

銃とチョコレート (ミステリーランド)

銃とチョコレート (ミステリーランド)