岡崎隼人『少女は踊る暗い腹の中踊る』(講談社ノベルス)
うううううーん、青春ノアールって難しい。ただのノアールでも、青春でもいいんですけど、この二つを組み合わせて「爽やかなのに凄惨」って…どうなんだ、ソレ。いわんとしている所は分かるのですが、でもどっちつかずな感じがしてしまいましたよ。すごいグロいのに、黒いのに、なんか微妙に切ないのって……なんか卑怯(←褒め言葉)。どっちかに突き抜けてほしかった感じも否めません。
それから、ぱっと感じたのは「岡山の舞城王太郎?」。…二番煎じな感じがして仕方ないのですが、まぁそういう需要があるのだろうから、これはこれとみるべきなのでしょうか? でも、似てるよね。『煙か土か食い物』を読んだ時のことを思い出しましたよ。そのリズム感とか、ぐちゃぐちゃな精神状態に。
まぁこれがデビュ作ですからね。次、どんな展開を見せてくれるかによって、買う作家にするかどうか決めるとしましょう。
- 作者: 岡崎隼人
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/06/07
- メディア: 新書
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