『フォークの先、希望の後』

 タナトスシリーズ第3弾!!
 いやはや、今回も魚魚していた。ただ前回とはテイストが違う。最初はただただ「おいおい、ミステリで禁じ手じゃねーの?! 確かに、“凄い生意気な新人”て評した有栖川さんの気持ちが分かる」て感心、次のは「ぐっぴー…」な感じで、今回のはちょっとほろりと。
 第三者から見たら、このいびつな関係って、こういう風に見えているんだ…て分かった作品でした。
 微妙に前作とリンクしているのも嬉しかったね。
 高槻さんが不憫でならないのは変わらないけども、これで主要キャラ一人増ってことでいいのだろうか?

 できれば魚が絡まない話を……と思ったんだけど、いや、ここまできたらもう全部魚でやってほしいです。
 水族館で大量殺人とかやりそうだなぁ。汚されてミキちゃん激怒…みたいな。

 ラストのアネクテンスのくだりと、友人との会話と、遺書に結構泣かされた。ハチクロとまではいかないけど(ハチクロを目指したってこの物騒な話のどのへんが?)、ちゃんと青春だったと思います。

フォークの先、希望の後 THANATOS (講談社ノベルス)

フォークの先、希望の後 THANATOS (講談社ノベルス)