「おん・すてーじ 真夜中の弥次さん喜多さん 双」

※一週間かかってようやく書き上げた長文です。


本当に、本当に幸せだな、と噛みしめていました。
いえ、終わった今でさえも。
こんなに好きな作品がさ、続くことなんてそうそうないと思うんですよ。
ドラマなら、ちょっと視聴率良ければ特番があるかもしれない。映画化が決定するかもしんない。
でも、舞台がさ……決して大劇場でやるようなやつじゃなくて、有名な俳優さんがたんと出てるようなやつじゃなくて、シリーズものでもなさそうな舞台がさ、こんなに続くなんてホントは奇跡的だと思うわけです。
舞台があって映像があって、まさかCDとかまで出るとは思ってなかったし、2作目が決まるとか、その後3作目も決定するとか………それだけで泣きそうなのです。いや実際泣いた。
幸せは、泣ける。
作ろうとしたプロデューサーにお礼を言いたいし(ちゃんと帰り際に言った)、演じたすべての役者さん達にお礼を言いたいし、関係したすべての方にありがとうと深々頭を下げたい。そしてなにより私と同じように好きです大好きですと言い続けているファンに対しても。私もだいすきです!!
ちなみに弥次喜多、今回は6公演見にいけました!ほんとは全通したかったけど、地方住まいの土日休みじゃない人にしてはかなりがんばった方かと!



さて、双の感想に。

多分、あれは死と再生と愛の物語なんだろうな、と。
「死」は言わずもがなだけど、「生」ではなく「再生」。
死を乗り越える…と言うとなんか甘っちょろい感じがするからイヤなんだけど、再び生きるためのあれやこれや…を見せつけてくれた気がします。でもそれを見てるのは再生ボタン何回も押されちゃってる感の弥次喜多なんで、まぁよく分かんない感じになりますよね。
川尻さんがラストに「旅を続けさせること」に重点を置いた…というような話をされていたと思うのですが(ちょっとあやふやです。違う解釈してたらごめんなさい)、繰り返して繰り返して、それでも最終的には「おいら達は前に進んだんでい」と弥次さんが言っていたので、それに尽きるんじゃないかなー…なんて。毎日毎日つまんねー日常繰り返してて、頭から再生されてるように感じる時だって、ちゃんと前に進んでんだろ…と言ってくれたような気がします。
そして、愛は前作と変わらずに。ふんだんに。
前回の時の自分のツイートをまたも引用しますけど、誰かが誰かを大好きで、世界も決まりも覆すほどに大好きで、そこだけがリヤルで、あとは嘘っぱちだったりあやふやだったりするし、ぼんやり不条理に満ちてんのに、やっぱり響きました。切ない一方通行の思いに充ち満ちている世の中で、たまたま通じ合った人と、とにかく一緒にいたいっていう、ただその一念が存分に味わえる舞台でした。ずっと一緒に居たいって思える人がいるのは、それだけで幸せなことなんだなぁ……なんて。
幸せは、泣ける。



以下、ネタバレ含みます。


今回はヒサオとアケミが分かりやすく、そしてガツンと来る愛の形でした。
災害とか、不意の事故とかで大事な人を失った人には結構強烈に刺さる気がします。原作が描かれたのは随分前でしょうし、あの大きな地震や、あの大きな土砂災害もずっと未来のことなんでしょうけど……暗示していたのかもしれないくらいの、描き方でした。私は幸いその時に亡くした友人も家族もおりませんが、きっと痛いくらいに刺さった人多かったんじゃないかと。
見ないように自分の気持ちにフタをしてしまった人や、いつまでも引きずってしまっている人には特に。
神様の「忘れるために、思い出すのじゃ!」がまず辛い。忘れなきゃいけないから、思い出さなきゃいけない。1回聞いただけじゃ理解できないあの台詞は、最後の「君をちゃんと失う」というヒサオの台詞に掛かってきます。「ちゃんと失われるね」というアケミの台詞にも。なくしてしまったものと、さらに決別するってとても残酷に思えるんですが、ヒサオの「君を忘れるってことは、君と一緒にいるってことだ」がとてもとても救いになる気がします。
忘れることが悪いわけじゃない。それが前に進むために必要であるならなおのこと。
だから、辛い思いをまだ抱えている人に、この弥次喜多を見て欲しいと強く思いました。

 個人的な話をしますと、私は7年前に義兄を病気で亡くしています。もう兄ちゃんのあの時の年齢超えちゃったなー…なんてちょうど思ってた去年、姉は再婚しました。そして先月赤子を産みました。とっくに失って、大事なものを手に入れてる姉に、ただただ尊敬の念を抱きました。そうするまでに、ヒサオのような葛藤があったかもしれない。でもとっくに再生ボタン押してた。多分、忘れて一緒にいるんだ。ああ、すげーな。なんか、すとんと納得がいった気がしました。私が何か言うようなことはないけど、ただ「間違って失うんじゃねーぞ」とだけ思っておけばいいんだな、と。

で、糊の里の死体を抱える男にも「再生」が絡んできますよね。
「背負っているものがどんな形だったか思い出せない」 朽ち果て、塵となったら新しい恋を……と言いつつ、自分の愛した人が綺麗な人だったと教えてもらうとそれだけで少し救われたようになる。あれも響く人にはきつく響くだろうな…と。忘れたくても忘れられなくて背負ったままの人は、きっと背負ったものが何だったのかよく分からなくなる瞬間があると思うんです。でもそれを肯定してもらえると、ちょっとは救われるんじゃなかろうかと。深読みしすぎですね。でもゆっくり思い出すと、じわじわそんなことを思うのが弥次喜多の世界観。


では、真面目な考察はこのくらいにして、後は頭の悪い「可愛い」と「好き」の羅列といきます。



【前説前のボンドガール練り歩き】
度肝を抜かれた。まさか、ボンドガールやるとは思ってなくて!! まっつんが足剃ってるとか、足立くんが初めてやる役…とか言ってたから、きっとオカマくる!これは仏の話が来るに違いない!!と思っていたら……まさかのボンドガール!!! 川尻さん天才。
いや、無駄に可愛くて色気があって凄かったです……。凄かったとしか言いようが(笑)
バーバラさんにとおせんぼされて「通っていいのよ」と言われるとか、リーさんに席座られちゃってたとか、いい思い出になりました…。あ、そういえばリーさんには「リーさんお綺麗」て声かけたら「貴方の方が綺麗よ」と返ってきましたね。
パメラが本当にセクシーダイナマイトで、自由奔放だったのが印象的でした。歩き方お上手なー!! 口説き方も堂に入ってました。いや、凄かった。アレと寒い寒い言ってる侍が同一人物なの、一瞬分かんないよねー。古谷くん凄い。
あと、松本寛也ファンとしては、まぁ滅多に見られない女装(女装?)を出してくれてありがとう、と。腹筋割れててよかったし、尻ガン見してました。すいません。でもこの服のチョイスは誰指定だったのかめっちゃ気になります……どうしてラムちゃん(笑)
で、あれ見たくて(邪魔されたくて?)、みんなとっとと会場入りするから、凄く効果的だったと思います。着席率の高さ、ハンパなかった。あんなの見た事ない。全然押してなかった。普通客入り待って少しは押すもんだけど、だいたい定刻に始まってた感じ。すげぇ。


【前説】
田代さん、相棒できてよかったねぇぇ!!
で、福井君も密かにちょっとだけ推してます。クリエちゃん作品で常連になってくれて、まっつんみたいになってくれるんじゃなかろうかと期待しています。守狐また楽しみにしています!! ……でもぶっちゃけ缶バッチ四つもいらない(笑)そんなにかぶると思ってなかった。
そしてあんなにホワイエホワイエ聞いたの初めてです。もうどっかでホワイエ表記見たら笑っちゃうこと間違いなし。というか、ポーズ決めて「ホワイエ!」て言っちゃうこと間違いなし。……その時近くにいるのがどうか弥次喜多ファンの人でありますように。
田代さんは安定して弥次喜多支えてくれてる感じなので、次もまた出て来られるといいなぁ。添乗員、意外に重要な役。
ラストの方では、福井くんも興に乗ったのか、お客さんに「わー」て襲いかかる振りしてて可愛かったです。やりすぎて、いつもの「最高か!!」とかいうのを千秋楽言えなくて恥ずかしそうにしていたのもヨシ(笑)



【冒頭ふりだし】
ふりだしマットがまた多用されているのが嬉しい限り。「弥次さん!!」と叫ぶ喜多さんの姿を確認すると、ああ弥次喜多始まったなーという気がしますよね。そして、例によって喜多さんのいっちゃってる感が今回も炸裂していて大満足です。でも、前作より断然男前で断然可愛かった(笑) 何この生き物。怖い。これ以上ふっきーさん好きになりたくないのに、これは駄目だ。好きになっちゃう。

んーっとキスしそうできない所も可愛くて大好き。ちちくりあってるの可愛くて可愛くて、ずっと見てたいです。
注射器の中身捨てる弥次さんの細かい演技も好き。その後カスタネットがあんなに多用されるとは思っていなくて、おんてぃーびーファンにも嬉しい作りでした。ていうか、アレもおんてぃーびー見てないと意味が分かんないよね!! いやー改めておんてぃーびー2話の異様さを思い出して笑っちゃう。

踊る弥次さんと、唐突に泣き出す喜多さん。これも弥次喜多っぽくて好き……。喜多さんの感情のぶっとび方、唐突具合が、あーこれこれ、おんすて弥次喜多!って思える自分。その後喜多さんをさすりさすり宥めてあげる弥次さんと、弥次さんに縋り付く喜多さんのまぁ可愛いこと。膝小僧をさすりさすりするの……初日間近で見て「きゃっ」てなってしまいましたわ。何あれ可愛い。あと千秋楽はくっつき方がハンパなくて、喜多さん、そんながっしり抱きついてまぁ!!てなりました。嬉しい……。あのね、2回書くけども、ちちくりあってるの可愛くて可愛くて、ずっと見ていたいです。野暮だろうけども!! 観客をきゅんきゅんさせるようなことは言わないし…みたいなことをふっきーさんがどこかで言ってたような気がするけれど、二人が仲良しでいるだけできゅんきゅんくるってば!!

その後の「国を国で例えたら変だ」からのくだりも好き。イングランドはイギリスかよ!」とか力一杯叫ぶ喜多さんがもうお薬決めちゃってる感が強くて好き。
ガンダーラからの最遊記ネタは何回見ても笑っちゃう。左耳のカフスを取ると……てwww これ、最遊記知らない人もいると思うけどー!と心配になるけども。あと殴ろうとして殴られてる弥次さんも可愛い。

あと、「なんでぃ、弥次さんびびってんのかい?」の男前喜多さんと、「びびってなんかねぇやい」と格好を真似するびくびくしてる弥次さんの対比がとても好き。というか、喜多さんのあの言い方姿形が今回好きポイントのベスト5に入る。
何度も出てくる「美人」「言い過ぎでい」(んーと唇隠して鼻の下のばす)が可愛くて可愛くて。


そして、唐突に挟み込まれるヒサオとアケミのゲームシーン。このメタ感がたまらない。そして、あ、そうか、前回も色々「手にいれた」「うしなった」がゲーム画面だったもんな……ということは、ずっとゲーム見てたのかな…みたいな気分にも陥る。すごい作り。何がリヤルかわからねぇ!!

でも、二人の「いくぜ! お伊勢まいり!!」の決めポーズで音楽が始まると、もうそれだけでワクワクが最高潮に。あの高揚をどうやって表現したらいいんだろう。舞台見てて、あんなに「うわぁぁぁぁぁ」てオープニングから盛り上がるのって、滅多にないよね。
「お伊勢さんに行くんだろ」と弥次さんが声を掛ける冒頭と、「お伊勢さん!!」と喜多さんが弥次さんに指さして促す(そして方向をちょっと直されるww)という途中のシーンも対比っぽくて良いなぁと思ってました。弥次さんだけの思いが強いだけじゃなくて、ちゃんと喜多さんも行こうと思ってるのが伝わりますよね。


【たびたび、たび】
オープニングの歌は目がいくつあっても足りません!!
全部見たい全部。

で、今回一番と言ってもいい私的見所は、この「お前の手を握り返すんだ」の所で弥次さんと喜多さんがにこっと目線を合わすところ!!! これ好き……大好き……。その後「お前を愛してる」と続くので、ぶわわわっとなんか感情揺さぶられます。好き………弥次さんが喜多さんを好きなのが好き……喜多さんが弥次さんを好きなのが好き……!!て好きのゲシュタルト崩壊起こすやつ。
あと、ダンス覚えたい。ツイートもしてますけど、おんすての曲全部CDにして、ダンスDVDもつけたらいいのに……。いつもいつもダンスが可愛くてたまりません。竹森さん、ほんとありがとう!! 最後の左足を上げて両手を輪にしたのを下に振り下ろして近づけるスクワット的なやつはほんと役者さん泣かせな動作な気がしますけどもwww しんどそう。


【ボンドガール】
霧の中で彷徨う二人可愛い。臭くてよかった!て可愛い。
そして前述の通り、まさかボンドガール出してくると思わなかったので、そこが一番驚いた。そして、非常に原作に忠実なのが驚いた。なんであれやろうと思ったんだろう。凄い。お歌も頭に回る………個人的には「コーヒー豆を作り過ぎてほとんどの人は死にました」がツボ。ガール達のまわり人死にすぎな。馬もちょっと夢に出そうな感じが好き。変なとこが喋ったー!! て、応援上映みたいなのあったら確実にみんなで叫んであげたい所www あと、フォロワーさんが、辛いことがあったらそのプレッシャー支えてくれてるボンドガールちゃん達を妄想したら頑張れそうって言ってたので、私もそうしようかと思います。エス!! でも著作権にひっかからない007のテーマ流れてきた瞬間に笑っちゃいそうです。
あと、「ドンタッチミー!」「オーソーリー!」の間が絶妙で好きです。言わせてもらえないリーさんとワンツーしか言わせてもらえないバーバラさんも好き。喜多さんも「ドンタッチミー!」言われて払われてましたよね……。あれも可愛い。わりとスキンシップ多めな喜多さんだからなーあれはショックだったに違いない。
足立くんは、あれで事務所OKが出たのが素晴らしいな、と。いや、足立くんファン的にはどうだったのか聞いてみたい。あれ、アリなの?ナシなの? 私はめちゃくちゃ好きだけど。
で、ジェームスボンドもまんまだし、愛原さんは格好いいし「そんなはずでは…」は可愛いし、なんだこの冒頭からのおかしさ。ボンドガールの結末が映像で流れるのもちゃんと原作の通りだし(むしろ短いイメージビデオみたいなのまでついてて可愛いったら。みんな美人さんだってば)、歌に合わせて手を振るジェームスボンドと、それに倣わされる弥次さんと、頑なにしない喜多さん(というか死亡)がおかしくておかしくて!!

その後、またメタな展開くるじゃん? 暗転があんなに長くて大丈夫かと心配するけど、ずっとアナウンスで進むとか、もう……よそではできないよな…こんなの…と思いました。弥次喜多なんでもあり。うぐいす豆の水浸しが気になって気になって……(笑) あと「真夜中におじさんがきたよ」は秀逸だと思います。怖いよ!! そういや、歌とか、こういうコメントとかにちょいちょいツッコミ入れる二人も好き。今回多かったよね。でもあれもテンポ間違うとダメだし、唐橋さんもふっきーさんもすげぇなぁ。
で、「求:藤原 譲:松本」に笑った……。前のニコ生でふっきーさん言ってたのもコレに絡んでくるんですねww


メビウス
 これね、初日最前で思わず「なるほどねー!」て口に出して言ってしまったやつ。舞台装置が効果的に!! メビウスをどう表現するんだろう…映像多用かな…と思ったら、物理でした!! ぐるぐる。ほんと、舞台回してた方お疲れ様でした……。そして、「なんでぇ、喜多さん退屈してんのかい」「ああ、退屈でい!!」が、一回「疲れてんのかい」になっていた回があって、ふっきーさんの瞬発力の良さを実感しました……(あれ決めうちじゃない…よね…?)その後のじゃんけんも、私は見てないけど喜多さんが勝たなきゃなのに負けちゃった回があったとか。でも喜多さんだから「かった!!」て強引に進めるとかできたんですよね…すげぇ。あいこの回は見てたんだけど、あれもよく反応してたよなー……凄い。テンポ感が重要な作品なだけに、そこらへんの緊張感は尋常じゃなかったことと思います。ていうか、じゃんけんあんだけ数あったら確かに覚えるの大変かも…。
あ、話を元に戻しまして…じゃんけんのやつwwもあったらいいなーって言ってたエピソードだったので入っていてとても嬉しかったです。可愛いったら。あの「なんでもありルールにしようぜー」の喜多さんの奇妙な動きとか、ほんとに原作……。
そしてお武家さまの幸ちゃん上手だったなー。お武家様とても良い役な気がするのに、本役は弥次さんのなくした童貞なあたりもとても……弥次喜多っぽい。

気が触れてる感じの喜多さんがまた上手で上手で。「おちんちん…」とか原作ありそうだもんなー!!てなりました。 その後の「ぐわぁだって…www」な喜多さんの感じとか、とても好き。大笑いする感じじゃなくて、人が切られてるとか別にどうでもよくて、単にその声が面白くてくすくす笑う…みたいなのが、喜多さんの雰囲気をよく出してると思いました。で、どこか弥次さんの着物とか触ってる感じとかも可愛い。
「カーニバル!」も唐突で良いけど「今日も弥次さんはかっこいいなぁ!!」が本当に可愛くて可愛くて可愛くて!! 男前な喜多さんも今回多いけど、あれは絶妙に可愛くて良かった。そしてカルメン!!カルメン!! 前作のおんすて好きな方にはたまらないネタ。その後、「何をしておるのだ!」て聞かれて二人声そろえて「……カルメン…」ていう間が凄い。完璧に合うのが凄い。ふっきーさんが確かおんてぃーびーのめいきんぐで「唐橋さんとは外す気がしない」って言っておられましたが、今回も抜群に発揮されていたように思いました。簡単なようで難しいと思うんですけどね…。
塀の中に入ってからは、あがさんがスゴかった。奥方、綺麗で迫力抜群でした。「いって…」て舌打ちするのとか、睨みを利かせるのとか、ほんと……あがささん素敵。
で、弥次喜多唯一の殺陣もみなさん素敵だったんですが、どうしても小クワガタとオオクワガタが面白くてwww あれ会場笑ってる人少ないので、一人で吹き出しててちょっと恥ずかしかった……。あれも何回見ても私は笑っちゃうツボ。二刀流おおくわがたっ!!
戻ってから、ちょっと寂しげにお武家様に「お元気で」という弥次さんと、へへへっと笑う喜多さんの対比も好き。これ、原作まんまなんですけど、弥次喜多は原因は作っているけどあくまでも「巻き込まれている」側なので、そこからの運命をどうこうはしようとしないんですよね。そこがとても良い。無理矢理躍起になって人の運命変える必要はないんだよなー…と思えるから。
その後、もやもやをふっきるようなじゃんけんも良いよなー。ついていく弥次さんに「ずっり!」て言うのが凄い可愛い…。「ぐ!! ぐー! ぐ」「お………おげんこつ?」「あー…おげんこつ……」とか何それ、可愛い……。じゃんけんのシーンは可愛いしか書いてないな、私。


【万ジョン次郎 ちょっとしたコーナー】
待ってましたの万ジョン。万ジョンという略し方でいいのかい? ずっとジョン次郎だと思っていたんだけども。
今回もぶっとんでて良かったです。あと、誰も最後までつっこまなかったけど、商店街でおでん食べたのはジョン次郎じゃなくて、空の守なんだけど………(笑) 「堂々とメタなことすんなー」て喜多さんが言っていたので、あれもまぁ空間とか時空とか、いろんなものが歪んで成り立ってるコーナーに違い有りません。前回よりもちょっと弥次喜多コンビとの距離感縮まった? あのスルースキルと強心臓っぷりは変わってませんが。「ぷるとっぷ!!」「ばっくどろっぷ!」の後、飄々としてんのすげぇ。
あ、お歌は同じの来ると思っていたら、曲は同じでも歌詞が違うという……まさかの、という感じでした。まぁ今回「茶番茶屋」じゃないからな……。そして長いので驚きました。
あまりにヘンテコな動きしすぎて自分でもおかしくなって笑いが止まらない寛也さんも可愛かった。時折ありましたよね、笑って進まないの。弥次さんが「笑うくらいならやんなよ」とか言ってたのが。あと、ジョン次郎が出てくると、空気感の独特さに弥次喜多コンビが怖い怖い…て感じでずっとくっついてて可愛いんだ。カチンとくるジョン次郎の言葉に弥次さんがキレて殴りに行こうとすんのを喜多さんが止めるという一幕も可愛い。喜多さんのおかしいのは許せるのに、万ジョンのおかしさは許せない弥次さんwww
今回の上の句下の句ゲームも面白かったなー。前回の人が多めのやつも面白かったけど、今回は四人だけだし、スムーズな進行…という感じでした。必ず弥次喜多チームが勝って、ヒゲを貰える…という流れも秀逸。なるほどねー!! ヒゲの弥次喜多になる所はどういう展開なのかな、唐突なのかな?と思っていたら、うまく出来てた。でも「まだかなまだかなー」の歌は面白かったけど、前回の「なにかなー」のコール&レスポンス…みたいなの今回もあったらよかったのになーとちょっとだけ残念な気持ちに。
色々面白い回答あったけど、ヒサオアケミも面白くて爆笑してました。私が好きだったのは、「体の部位」と「オリンピックの競技名」での弥次喜多の回答「耳たぶ」「スキー」二人して「ただのフェチみたいな…」と耳たぶ好きを演じていて面白かった。「なかのおおえのおおじFes」とかもわらったなー。7文字の言葉と5文字の言葉も「トリケラトプス水の音」とか不思議なものになっていた。あのコーナーで唐橋さんがこそっとふっきーさんの答え見ておかしそうに笑ってるのがなんとも可愛らしかったです……。好き……。
これでおしまいのコーナーも歌があってしかも「すぐに死ぬ」とか物悲しい調で終わるとか、もう……なんというか……これ…ひょっとしてかげろうの話の伏線かと今思いついてしまって、怖い怖い怖い!!
次回も万ジョン先生の活躍楽しみにしてます。あれは必要。なんか分かんないけど、おん弥次喜多には必要。というか、松本寛也さん必要。

それから、こんな所に追記すんのもアレなんですが、ヒサオとアケミが三人の役者によって成り立つ役というのも凄いですよね。私、本当に弥次喜多でこの仕組みに感心していて。ダブルキャストとかじゃなく、同じ役を同じ劇中で違う人がやるって、凄いことだと思うんです。前回のセバスチャンも相当びっくりしたけど、今回はさらに2役を3人ずつで演じるとか……なんなら、女子を男子がやるという……。セーラー服と学ランという記号だけで成立させてしまっているし、容姿なんかいくらでも変えられる的なメタな発言もあるし、「何がリヤルか分からねぇ」の最たるものな気がして。よくあんなこと思いつくなー。川尻さんの頭、ほんとどうなってんだろう。あと、一瞬喜多さんと腐敗の王から逃げる所はセーラー服姿のヒサオというのも…凄い暗示的というか。あれは解釈が人によって分かれるだろうなー!! 


【糊の里】
ヒゲの弥次喜多になって、キスする時にじょりじょりする…という話で植ちゃん嘘喜多さんがふと頭によぎったのは私だけではないはずです。
かまやーしねーよ、と男前に糊を付けに行って、手が取れなくてうえーんとなってる喜多さんが可愛い。すぐ取れてたけどね。
糊の里の3組のカップルはそれぞれに思う所があって泣けたなー…。
世話役夫婦の歌は可愛かった。しかし松本さんは前回から歌が上手い方と一緒に歌を歌うことになって本当に大変……と思いました。「ハモったー!!」は可愛いんだけど、きちんとハモるの大変そうでした。いやね、動きつつね、あれは大変だと思いました……。マイクが入らなかった公演はハラハラしていたけれど、歌以外はちゃんと聞こえたので、役者さんすげーなーと。発声変えたの分かりました。周りもハラハラしただろうに、おくびにも出さない感じで進んでいて、さすがだと思いました。
で、別の誰かを抱いても抱かれても埋められない…ちゃんと向かい合って…と訴える眼鏡さんとその奥さんにも泣けたし、「どんな覚悟もできている」と言い切った世話役の奥さんにも泣けたけど、一番ここできたのはやっぱりまっつんだなー。松本祐一さんにこんなに泣かされるとは思ってもみなかった。
冒頭に書いた通り。あの茫洋とした表情も良かった。「奥さんは綺麗な人でしたよ」とあがささんが言うので涙腺決壊する。そうか、綺麗な人だったんだー…美しいご夫婦だったんだろうなー…きっとご主人もこんな死んだ目してなくて、生き生きと背中合わせだったんだろうなー…と想像できるから余計に。
あと、泣けるのに、死体ぶち当たって「うえーん」てなってる喜多さんが可愛いったら(一回弥次さんの着物で顔拭いてましたよね?!ひでぇ!)。
くっついたり離れたりしてやっていくしかないなぁというあの里は、それはそれなりに幸せなんだろうな……。


【ボンドガール再び】
エス! 化粧薄めのボンドガールちゃんたち再び。ここも早着替え大変だろうなー…と思いました。じじいからバーバラは化粧落とすのが大変そう……。
あと、このループ感が相変わらずの弥次喜多感。ハリーハリーハリー言われて泣き去る所までまったく同じように演じるふっきーさんにただ感服。特に、したじきの村の「もう何年も前に……」のぼんやりした感じが、毎回同じことに凄いなぁと……。


【晩餐会】
晩餐会はね、本当にもう「原作!!」の一言に尽きる……。あんな気持ち悪いのよくやったなー…と。感心しどおし。これをやるって聞いた時、ほんと目を剥いたもの。晩餐会を? アレを?! みたいな。でもフタを開けてみたら、紛うことなき晩餐会でした。凄い。本当に凄い。
まずね、ぼんやりとロウソクの灯りだけで喜多さんの顔が分かる所から「うわぁぁぁ」と。原作浮かんだー。そして仄暗いままに義眼の侍が出てくるでしょ、あの加藤りょーちんも凄い、まんま。気持ち悪さと気味悪さと笑い方が…原作から飛び出てきましたか、と言わんばかり。高圧的でずる賢い雰囲気の物の言い方とか、喜多さんにすり寄る感じとか。
そして、大男な足立くん。これも聞きたい。足立ファンはあれアリだったのか、と。私はすげーすげーって言い続けてましたけど。あの中では足立くんしかできなかった役に違いなくて、あの図体ばっかりでかくてぼんやりしてる感じとかよく表してたなーと思いました。原作よりイケメンな気はしますけど。
次の古谷くんの侍もりょーちん以上に「原作!!」てなりました。原作は漫画なんだから、声なんて聞こえないけど、声が聞こえたら絶対あんな「きぇーーーっ!!」て声だったと原作知ってるみんなで言い合ってました。あれは凄い。寒い寒い!て繰り返してる感じとか、甲高い声とか、すぐに刀抜く落ち着きのなさとか。見事。古谷くんの化けっぷりが本当に際立っていて、ちょっと今後足立くんを他の何かで見ても気付けない自信がある。
犬……シロ……まっつん。これも犬だったちゃんと犬だった犬。よく研究されたんでしょうね……。ほんと、あんな長時間顔が出ないキャラって役者さん的にはどうなのかと思うけれど、まっつんだったから成立したシロだったと思います。ぼくと握手!!な振りが嬉しかった……。
そして、書かずにはいられないオミツのあがささん!! 何あれ最高かよ、こわい!! 怖い!! 怖い!!!  原作ではほとんど喋らないキャラでしたけど、確かにケラケラ笑っててもおかしくない。頭にキンとくるような高音での笑い声、夢に出て来そうです……(褒め言葉) あのじとっとした上目遣いが原作まんまでね……。ぜひ大人おみつも見たいです。怖い……。
そして、五平さんは………朗々と歌ってんのがもうツボすぎる。無駄に美声。無駄な声量。「じじいが歌い出したぞ、おい……」てなって、もう笑えて仕方ない。あんなにおどろおどろしいのに。聞き惚れる。

晩餐会の裏面、弥次さんとマミのとこも、舞台上は晩餐会とは違って明るいのにとても怖かったです……。得体の知れない分かりにくい怖さ。マミの意気揚々とした強引な感じに誤魔化されるのですが、話をうやむやにしたり弥次さんを翻弄したりするのがまぁ怖い。でも愛原さんとてもお綺麗なー。キャパ嬢いそう。そこにも目がいくので、余計に分かりにくいんですがね……。
あと、原作にはないヒサオがとても上手に絡んでいたなーというのが驚きでした。一緒になって神様を「見えたり見えなかったり」と言ってるのが好き。まぁ単に唐橋松本のコンビが好きだというだけかもしれませんが、「おめぇはこんな所にいちゃいけねぇ」とヒサオを助ける所もとても好きなシーンでした。

そして、駆け回る「リヤル」な村人。ここらへんの組み方も凄いなぁと思いました。台風の目を見に行こうと約束していたヒサオとアケミという一面と、土砂に巻き込まれた村。埋まってしまっている死体を見つけ出す村人という一面、そしてリヤルをとんと見失ってる晩餐会。これがリンクしていくのが凄い。原作通りではあるんだけど、あ、この人達ももうとっくに死んでるんだ……と一気に気付かされる感じ。ボンドガールもだし、なんなら前作のおゆきさんやあぶくの女も同じ。死があやふやなで、これぞ弥次喜多…という感じ。晩餐会にいる面々がはやく見つかりますようにと祈ってしまうけれど、多分見つかった瞬間に死が確定しちゃうから、見つかって良いわけでもない…というパラドクス。「心肺停止の状態で見つかりました」という言葉に違和感を覚えるあの感覚と同じ……と言うと分かるだろうか。死んでるのに死んでない。……これ、ほんと遭難とか災害で行方不明の知り合いとかいたらかなりキツイ物語だわ…と思いました。

晩餐会のラストシーンは、本当に本当に恐ろしい。シロの首、まんまもってくると思ってなかった。こええよ。
でも何より怖いのはひょっとしたら神様かもしれない。手前の印象が強すぎてあまり見られてないんですが、上で不可思議な踊りとか動きをしつづけている偉大なる自然愛好家が空気感が違い過ぎて。いやぁ、ほんとカオスだわ、これ「初めて舞台見ます!」な方とか殴られたくらいの衝撃受けてそうで……私ならきっと目眩してぶっ倒れてるな…と思いました。

そんなわけで、二人が離れ離れになると、ほんとうにヘンテコなことになるので、多分二人揃わないとコンパスが狂うんだろうな、と思います。お伊勢さんをささなくなるログポースみたいなww


【海の話】
フライヤーの第二形態を見た時に「のりとフラスコ…あ、糊の里やるんだ…あと多分こっちのバナナ(笑)は、弥次さんの弥次さんか……ということは海の話!!」てなりまして、その時からずっとずっと『おいら、弥次さんに愛されるなら失われたっていいよ』って言うふっきー喜多さんが見られるって、最高かよ………!!!」て大興奮しておりました。なんなら原作知らない色んな方にも説明した。
実際に舞台見たら、想像してたより、うんと破壊力高めでした。ほんと、あそこの喜多さんは、いい!! とてもいい!! 寂しげに、切なげに、悲しげに。時にちょっと自嘲ぎみに。あれはねー、引き込まれる演技です。それまでテンション高めに、「貝を踏んだぁ!」てやってるのに、急激な落差。ふうっと消え入りそうな目線で、弥次さんのこと見つつ消えていく……ここだけでもうちょっとぐっときます。
あと、弥次さんの失った童貞は誰がやるか、というので事前に一盛り上がりした(笑)

まず、アトランティスに向かうまで。プラトン!」「ぷらんくとん!」の下りがわりと毎回笑っちゃう。「プラトン!」「それはわしの名前」「あ……じゃあヒサオ?」も好き。船が出てくるのが、前回の奪衣婆思い出すので良いですよね。罪人達もたいしたことない罪だったww 修子さんならもっとキーキー言いながら追っ払ってたんだろうな…とちょっと懐かしくなったりも。
メソメソ泣く弥次さんに「ちゃんと一緒にいる時に気付かないと」と諭すヒサオが男前でした。ここからずっとヒサオのターン……!!
失われた物の歌、まさか唐橋さん松本さんのデュエットが聴けるとは思ってもなかったので、ただただありがとうございます!!と。これも二回三回聴いてると泣けるんですよね。友達も言ってましたけど、まさか歌詞に陰毛とか入ってる歌で泣くとは思ってもなかったけど。
ヒサオとアケミの会話がいちいち泣けるんですけど、「お邪魔だからよ、おいらそこで踊ってるな」とフラワーロックのようにくねくねその場でリズム取ってるみたいな弥次さんが可愛くて、そっちも見てたいけどやっぱりヒサオも見たいし!! で、これも視界の広さが必要でした………。
ヒサオとアケミに関しては、冒頭に書いた通り。やっぱり、今回の一番の残る台詞は「君を忘れるということは、君と一緒にいるということ」だと思います。可愛いも好きも凄いもたくさん書きましたけど、原作にはないこの台詞が一番深いな、と。
あと、やっぱり松本寛也さんのああいう演技にはだいぶ弱いんですよ……。twitterでも書きましたけど、寛也さんに「覚悟を決める」とか「失う」とか「失わさせる」とかやらせるのは、ファンからするとトラウマ的……。凄い好きなんです!! くっそ…またきたこれ……てなるんですが。でも、察して欲しい。何度この人が覚悟を決めて死んで来たか、失って来たか。今回は逆の立場ですけど、色々フラッシュバックするから。ほら、弥次喜多がそういう「何がリヤルかわからねぇ」、現実と虚構がごっちゃになって、今と昔も今回はごっちゃになってる作りだから、そういう風になんかシナプス繋がってしまっても仕方ないと思いたい。普段は別の役やってる時は他の役のことなんてそうそう思い出さないのにな……。(ちなみに陣さんのことと、工藤さんのこと思い出してました。あと微妙にピンボールさんのことも)
でも、稽古始まってからも、本人があんまりにもずっと弥次喜多のこと言わないから、寛也さん実はあんまり出ないんじゃないか疑惑があって、それが大きく覆されたのは良かったです。めっちゃ重要な役だった……。

ところで、「ヒサオちゃんに会えて良かった………!!」がクライマックスに滂沱の涙なんですが、手がふすまに挟まれて「手!」て言ったり中指立てて消えてったり…というのに笑ってしまうから、ちょっとしんどい。泣いてるのに笑わせるのしんどい!!

そして、こっからは幸ちやんのターン!! いやー童貞役、お疲れ様でした。最高だった。もう役者人生の中でチンコ役をやることはないでしょうね……(笑) どうやってするんだろう…と思っていたら、あのピンクのお衣装で、帽子とタートルネック………wwww 絶妙。あと、無駄にかっこつけてる感じが、とっても童貞み。カテコまで役柄崩してなかったので、幸ちゃんの凄さを堪能しました……というか、この役とても好きだったんですね!!
「大事なもの」の日替わりネタも面白かったんですが(めっちゃ時事ネタぶっこんできてたな)、「羞恥心や家族や道義や信頼を全部なくして手に入れた大事なものなんだ」とネタに振り回されずに言う弥次さんが素敵でなー。そうまでして手に入れた喜多さんが大事じゃないわけないじゃないね!!と。ここの弥次さんはほんと惚れる。本人に言ってやりなよ、とはなるけど。原作には書かれていない、二人が恋人になるまでの道のりが決して平穏じゃなかった感じがするので、深い…てなりました。

喜多さんの未練がましい歌もまさか聴けるとは思ってなかったので嬉しかったです。おとこぉぉみれんのぉぉはぎしりぃぃぃざけよーーー!! みれんのぉぉぉぉ、さけよー………レモンのーサワーよー!!!! 爆笑した。その後のご飯で普通にレモンサワー注文しちゃったじゃない。カスタネットの他に縦笛も出してくるとは…と思ったけど、あれもきっと失われた物だったんだろうね。弥次さんに「若い男の方がいいんだろ。いいんだーいいんだー、どうせおいらなんてもう若くもないし」とぐだぐだ悋気ぎみに拗ねる喜多さんが可愛い。こんな可愛いのほっとけるはずがないじゃない。
それにしても、「あいしてる!!! 心の底から………愛してる!!!」から「チンコに言われても…」なあのタイミングがとてつもなく素晴らしくて、毎回拍手送りたい気持ちでした。それまでいちいち弥次さんの動き真似てた可愛い童貞が、ここで一気に男らしくww その後、弥次さんがいちいち自分のチンコきにしてるのも可愛かったです。去って行く時に「いてっ」てこけそうになった時も自分のものを気にしてたwww
いやー清々しい良い終わり方だった。チンコだけど。


【ふりだし】
いつもの寝起きシーンに。戻って来た感がハンパない。いつまで経ってもお伊勢さんなんか行けやしない。でもそれでも「前に進んだ」と弥次さんが言うならそうなんでしょうとも。
愛してると言ってほしい喜多さんと恥ずかしくて言えない弥次さん、「じゃあ言葉にしなくていいから、行動で」と言うとこの喜多さんの表情がまた綺麗で可愛くて。「ありがとよ」て笑う弥次さんが男前で。結局最終的には「あーきゅんきゅんする!!」で終わるんだから、なんだよこれ感情揺さぶられまくり。弥次さんの「こんな所まで覗いてるなんて野暮だぜ」のにやっとした顔も大好きです。
あと、細かいとこですが、ふすまの向こうでちゅーして、エンディングのお歌の冒頭で口をぬぐいぬぐい出てくるのがいやらしくて、とても良い!! ちょっと喜多さん恥ずかしそうなのも良い!!! 裏でどんなちゅーしてきたのよ!!!きゃっ。


弥次喜多パンク】
歌詞が、ほんっっっと泣ける。
「すべての秩序も、すべての常識も、すべての当たり前も、全部関係ねぇ。全部全部お前だけだ」
これに尽きるんですよね。
『この作品は、たった一人に愛されれば十分な弥次さんと喜多さんの物語ですからね』
と1作目で川尻さんがおっしゃっていた、まさにそれ。
悪魔と契約…とかそのあたりにちょっと次回作のヒントもあるんじゃないかと勘ぐってみたり。
あと、ダンスがひたすら可愛い。自分も一緒に踊りたいと思わせてくれる振り付けって、いいですよね。そりゃあ格好いいダンスとか見せられたらそりゃ「すげぇ」となるんですけど、なんか一緒になって盛り上がれそうなのが本当に弥次喜多の素敵な所。でもついつい弥次喜多のお二人を見てしまうから、もっと周り見たかった……。ちゃんと多方面DVDに収録されてますように……。細々可愛いのは分かっていた!! 分かってるけど本当に目が足りないよ!!
千秋楽は弥次喜多パンク歌いながらずっと涙が止まらなくて、口パクで一緒に歌いながら笑いながら涙ぽろぽろ零してる気持ち悪い人になっていた。感情振り切れてたね。ぶっちぎってたね。でも自分じゃどういう理屈で臨界点越えてんのか分からない…みたいな不思議な感覚でした。こんなの初めてだよ!!
そして、ラストの決めポーズの喜多さんのしなやかさが本当にいつも見惚れる。

【エンディング】
田代さんのブスにくすっと笑えるんだけど、ヒサオがちょっとだけ振り返って、ニコっと笑うので、また涙腺を刺激されます。あの笑い方、好き………だめ、泣ける………。
と思ってたら、超絶ふくれっ面の喜多さんがいて、またやきもち焼いてて可愛いのなんの。
ジャンケンのやつで終わるのも可愛かったなー。前回も客席降りして駅に向かおうとしてたけど、今回も全然旅の途中切り取りました、みたいなのが嬉しい。ひょこひょこと、ああしてまた進んでんのか進んでないのか分かんないような道中を進んでいくんだろうなーと思えるから。愛おしい気持ちでほっこりと終わる感じでした。



というわけで、弥次喜多最高でした。ここまでお読み頂いてありがとうございます。気持ち悪い長い感想でした!!
来年初夏まで、なんとか生きていけることが決まりましたが、ロスはロスなので、はやめに何か打ち出してくれると嬉しいな…と思います。ああ、DVDが待ち遠しいや……。
そして、原作好きはみんな声を揃えて言っているけれど、次こそは弥次喜多の冒頭、出会いのシーンをやってほしい!! ぺらっぺらなお江戸の町で倒れこむ喜多さんの視界に弥次さんが現れて、一目惚れするというあの冒頭!! 「カラッポだった江戸の空が、おめえでいっぱいになったからだよ…」をやってほしい。ふき喜多さんのこの台詞が聞いてみたいな。そんで、喜多さんの見てる視界が映像で流れる感じとかで。唐橋弥次さんの笑顔が映像でどーん!みたいなので。
あれがあっての弥次喜多だと思うので!! 願いが叶うといいなぁ。

そんなわけで、この話こないかな、あの話やらないかな、という妄想をしつつ来年まで頑張って生きていきます…。