真田芬『優しい場所』

　王道で、ありがちで、定番。だけど心地よかったです。日本人は好きな話だろうと思います。本当に優しい物語でした。それはすべてあの小さな子供達のみせる、純粋さと、健気さに起因していると思われます。読んでいるだけで、すがすがしい気分になれました。

　ただ、盛り込み過ぎ…というのが唯一の難点。あれもこれも書き込みすぎて、大変になってます。半分くらいで終わっても問題はなかったな…と思ったし、全員に幸福な結末を持ってくる必要もなかったのでは…と思えてなりませんでした。うん、でも映画にはいいと思います。映画化希望。ちなみに母と盛り上がったのですが、大介は神木隆之介くんで、真田さんは真田広之がいいかと思いました。

やさしい場所