『花片戯曲』

 では読書感想文いきましょう。
真堂樹『花片戯曲』(コバルト文庫
 冒頭からまんまと作者に踊らされた、良い読者になってしまいました。「うぎゃあはずかしーっ!!」と1ページ目で勘違いし、2ページ目ですぐに「そんなこと考えた私がバカだった…」と赤面。そうですよね、直接的な表現…してませんもんね。だから余計に艶めいているのが四龍島の良い所なんですが。「同居」をオッケーした後に、何かがあって当然と思うのが読者ってもんです!!(笑)

 そう、最初っから最後まで、やっぱり飛とマクマクの掛け合いがね、いやらしかったです。「耳朶でちりりと揺れる」とかいうだけで、なんか照れてしまいます。不思議ですね、凄い生々しい表現している小説よりずっといやらしい。でもよくよく考えると夫婦漫才。……不思議な人たちです。衆人の前でいちゃいちゃしてましたし、もうこわいもの知らずだな、という雰囲気があります。でもマクシミリアンは飛ぶ鳥をカゴに入れずに、放ち、逃げたら追いかけるという遊びを繰り返しているのだと思われます。

 今回は朱龍の夏燐さんが格好良かったですね。以前は「飛が食われてしまう〜!!」とか心配したものですが、今は堂々と「龍」をこなしてらっしゃる。少々可哀想な所はありますが、女の街は安泰ですね。ただ、白龍に飛がいるように、朱龍にも何か、龍玉ができたらいいのに、と思えてなりません。飛はダメですけどね。

 次回は、どんな恋敵が登場するか、一年先が楽しみです。私は冬眠サマ好きなんで、是非彼をもう一度出して欲しい!! あの長いウザイ髪が見たい!(笑)

花片戯曲 (コバルト文庫)

花片戯曲 (コバルト文庫)