突発ショートショート

『マイノリティ・マインド』より

見つけたのでサルベージしていきます! 昔書いてたBL小説ですねー。 これ、続きが気になるよ……『Implant〜住友夏樹×海音寺修シリーズ〜』

怪奇譚シリーズEX「月の醒める時6」

これは、彼に年若い彼女ができる少し前の話だ。 彼は写真に写るのが苦手な様子だった。 誰も気にしていないだろうが、私は知っていた。彼は記念写真を撮ろうとすると、いつもいない。いる時はカメラマンに徹していた。もちろん、そんなこと知りたくて知った…

Side Breath1(56北)

勢いに任せて…。 一応続きは隠します。

Lovers Portrait(「Class Note〜僕らのための物語〜」番外編)

小さい頃からずっと写真家になりたかった。 カメラは好きだったが、つまらない写真屋を継ぐのは嫌で、親とは何度も喧嘩をした。「そんな世界で生きていける者は一握りだから」「お前にはそんな才能はないから」「写真は趣味で続けられる」……今なら、分かる。…

今また同じ風が吹く〜日吉蘇枋のための物語第一章vol.11〜

出産に立ち会う気はなかった。 たとえあったとしても、その日そのような時間はなかった。長時間のオペに入っていたので、術衣を脱いだ時にはもうオレは父親だった。あっけないものだと思ったが、産んだ本人はもちろんそんなことはなかったのだろう。 病室に…

怪奇譚シリーズEX「月の醒める時5」

兄が虫垂炎で入院することになった。身内が病院内にいるのはなんだか気恥ずかしいものがある。母や義姉は、私のいる病院なら一安心だと言っているらしいが、わざわざ2人揃って担当医師に挨拶しに行くのはどうかと思う。 その相手は、幸か不幸か、彼。 私が詰…

怪奇譚シリーズEX「太陽の眠る時4」

神妙な顔で、僕が一番来て欲しくない場所に来たクラスメイトに、僕はこれ以上ない程不快感を示したみせた。たまにはお仕置きが必要だ。 「帰れ。ここは恋愛相談所じゃない。歯科医院。歯を治す所だ。お前の頭までは面倒見切れないよ。はい、さようなら」 く…

怪奇譚シリーズEX「太陽の眠る時4」

高校二年の夏というのは、それなりに未来が決まるスタート地点だと思う。進路云々だけではなく、精神的にも大人にならざるを得ない、そんな時期だ。悩み事が絶えない時期と言い換えてもいいだろう。かく言う、僕だってそれなりに今後のことを考えて気落ちし…

怪奇譚シリーズEX「月の醒める時4」

夜勤上がりで、引き継ぎをして自分の事務仕事をこなしていると、もう早朝と言うには幾分遅い時間になった。いいかげんコンタクトも外したい。だけど帰るまでに外して事故でもあったら大事…とドライアイ状態の目に目薬を点している所で、例のドクターとまた鉢…

日吉蘇枋のための物語〜今また同じ風が吹く〜「冬の日の声」

テレビを見ると、東京では数年ぶりの積雪だとニュースキャスターが声高に言っていた。豪雪地帯でないにせよ、山間に位置する森宮村でも数十センチの雪が積もり、外部との行き来が適わなくなった。数日も続けば、完全に村は孤立してしまうだろう。ここが田舎…

怪奇譚シリーズEX「太陽の眠る時3」

数日間の無断欠席を終えたヤクザの六代目は、屋上にこれでもかというくらいに降り注ぐ日の光に目を眇めながらこちらにやって来た。ああ、そうやって目を忌々しそうに細めてでもいたら少しはサマになるのに。 「インフルエンザ…なんて可愛いもので休んだわけ…

怪奇譚シリーズEX「月の醒める時3」

夜勤の日は、もうそれだけで疲れる。この病院では夜勤の次の日は休み、その次の日は昼から…というシフトが組まれているので、実質コレを乗り越えれば楽しい休日なのだが。それでも人が寝静まる夜中に働く…というのは私の中では楽しいことではない。親友の(……

怪奇譚シリーズEX「太陽は眠らない」

非常階段を足早に駆け下りながら、清水は言いたかった文句をようやく吐いた。 「大介、お前さぁ……少しは考えて行動するということをした方がいいぞ」 「うっさい!! わかっとるわ! 百も承知じゃ!」 しかし大介の声は勢いとは裏腹にとてつもなく小さなもの…

『星の降る夜〜番外編〜』

『よぉ、ひさしぶりー。元気しとった?』 何年かぶりに聞いた親友の声に、陵は安堵するというより呆れた。 「お前は元気やな」 色々言いたいことがあったけれど、その一言で電話の向こうの鏑木は分かってくれたらしい。相変わらず鋭い男だ。 『やー、ごめん…

あ、まだ寝る時間には早かったので、「いきなり名場面」でも。蘇枋ちゃんが書きたくて仕方ないので…。 好きで、好きで、それだけがオレの全て。彼女がいないと、オレの心はガタガタのボロボロになってしまうという予感があった。知っていたんだ。確信犯だっ…

「大川書店の日常シリーズ」(仮)

さて、最後にこんな所ではありますが、予告連載。二月中…には開始予定。タイトルは「大川書店の日常シリーズ」(仮)。では、書き立てほやほやをちょびっと…原稿用紙三枚弱をドウゾ。こういう感じでやるかも〜ってだけなんで、まだどうなるか分かりません。…

ところで、ごくごく真面目にこんな文章を書いてみたのですが、続きを読む気はありますか? 【一】 鶴屋南北……その名を聞けば、市井の人間ならば知らぬ者はおりません。歌舞伎に興味のある方ならば、「滑稽劇の」「怪談の」と言うでしょう。立作者として、師…